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全体に角ばったフォルムで、色はやや濃い目のグレー、
半分ほど胴体に埋まった様な、キャノピー状の頭部が印象的だ。
機体の数か所に数字の「08」が白色で書き込まれていて、
うっすらと新しいオイルの臭いが漂って来た。
「これは見事な物ですな!それに思っていたよりずっと大きく見える」
「実際大きいのですよ。この陽炎は」
「そうなのですか?」
「ええ、改修される事を見越して設計に余裕をもたせてあって、
今までのレイダーより一回りほど大きくて、約10メートルあります」
「後、特殊な装甲を用いていて、相当頑丈に出来ています。
その分やや機動性が犠牲になってますが」
「そして一番の特徴は、二人乗りである事です。機体が大きくなったのは
それが理由の一つでもあります」
「今までのレイダーは一人乗りでしたが、二人いた方が
色々な状況に対応しやすく、生存率も高まるのではとの考えで、
試験的に導入されたんです」
「2人?じゃあお二人はその、同じ機体に?」
そう言うとドグは、ダンとリゲルを指さした。
「おう、そうだよ。こいつがメインパイロットで、俺がコパイだ。
そしてこれが我らの機体、陽炎8番機だ。
あ、コパイだからって、別に俺の腕は悪いわけじゃないぜ?
二人とも同じ位の腕前が無いと、コンビなんて組めないからな」
「あくまで「試験的に」なので、簡単な改修で一人乗りに改造できるように
はなっています。メインパイロットは胸部に、コパイはその後方上、
頭部に乗り込む形ですね」
「なるほど、コパイは頭部キャノピーから回りをよく見て、
メインパイロットをサポートする訳ですな」
「そういうことです」
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