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「あ、くぅちゃんおかえり!なになに?くぅちゃんあの夏目くんと知り合いだったの?」
準備室にクソ野郎を置き去りにして、授業が始める前に教室に戻ると、案の定ヒナに声をかけられた。
目がキラキラと輝いていて、興味津々です!という顔をしている。
「知らん、あんな奴」
「知らんと言うことはないだろう。少なくとも知り合いに見えたが」
「何が何でも知り合いじゃねぇ」
俺の人生から消したい人物No.1だ。
思い出したくもないし、脳内から存在を消したい。
人生の汚点だ、汚点。
「もー隠さないでよ!夏目 春久(なつめ はるひさ)くんってすごい有名なんだよ!イケメンだし、面白いし、優しいし、スタイルいいし!一部の女子からは王子様って崇められてるくらい!」
「はぁ?おぉーじぃー??」
ありえねぇだろ。
あんなん獣だ獣。
王子様だったらいきなり人の耳しゃぶったしねぇ。
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