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夕暮れの教室ってすげー綺麗だなって思う。 西日が差し込んで、ホコリがチラチラと光って、スターダストっぽい。 それで。 俺はなぜこんな綺麗な、ノスタルジックな良い感じの教室で友達のゲイ話を聞かされてんだ。 「ちょっとあーちゃん、聞いている?」 泉 陽向(いずみ ひなた)がジト目で俺を見て、不満気にそうきいてきた。 栗色のふわふわの髪、華奢な体、そこらへん女より可愛い顔。 まぁ、こいつがホモの道を歩んでしまったのもわかる気がするな。 「あー、聞いてる聞いてる」 「絶対聞いてないじゃん!あのね、和志がね、ほんとにもう、無防備すぎるの!この間も隣のクラスの女子に優しくしててさ、絶対あの子和志にほれたよ!もうやだー。あの人たらしどうにかならないかな?」 べらべらべらべらよく話すなぁ。 どうにかなれないかなぁ?って本人に言わなきゃどうもならねぇだろ。 少なくとも俺にいうな。 解決なんて出来ねぇから。 つーか、そもそも不安に思う必要性がないだろ。 「お前と付き合ってんだし、誰に優しくしようが関係なくね?」 片思いならまだしも、両思いだし。 あの堅物野郎が浮気するとも思えないしな。
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