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隣にドカッとすわり、唇を尖らせて拗ねたような顔をする。 くっ。 不覚にもかわいい。 犬みてぇ。 「せっかく一緒に食べようと思ったのにー!ひどいっスよ、逃げるみたいにコソコソこんなところで食べてたなんて!」 「逃げてたんだよ、お前から」 「なんでっスか!一緒に食べるくらいいいじゃないッスか!ケチ!」 「悪いな、ケチだから俺はもう自分のクラスに戻る」 「わぁー!タンマタンマ!座ってください!」 立ち上がろうとした所を、手を掴まれて阻まれる。 びっくりした。 こいつの手、汗でびっしゃびしゃじゃねぇか。 よく見れば、額にも汗が滲んでいる。 少し呼吸も荒い。
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