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「まさかお前走って探し回ってたのかよ…」 「だって全然見つからないんスもん!昼休み終わりそうになるしマジ焦るッスよ!」 「うわー、引くわー…。普通に諦めろよ…」 「嫌っスよ!もう何が何でも一緒に食べるって思ったッス!」 「はぁ」 さすがに可哀想になってきた。 一応俺にも人の心があるからな。 隣に腰を下ろし、携帯をいじる。 「国木田さん!!」 「いいから早く食え。それまではいてやるよ」 「嬉しいッス!感激ッスー!!」 満面の笑みで全力で喜ばれると、なんか恥ずかしいな。 つーか、こんなことで喜ぶとかちょろい過ぎだろ。 いそいそとイケメンが袋から弁当を取り出す。 …すごい美味そうだな。 走ったからか、ちょっと弁当の中は荒れていたが、唐揚げとか野菜とか色々綺麗に収まっててて、なんつーか雑誌とかに載ってる弁当っぽい。
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