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「お前の母親すげぇな」 「?何がっスか?」 「毎朝そんな弁当作ってんだろ?」 「違うッスよ~。これ作ってんの俺ッス!親共働きなんで、家事とか色々手伝ってんスよ!」 グサっ。 クリティカルヒットした。 俺も親共働きだけど、家事とか1回も手伝ったことねぇぞ。 なんかいつの間にか家とか綺麗になってるし、なんか母親が雇ってんだろうな、とは思ってたけど。 「だから料理は得意なんスよー!たべてみるッスか?」 「別にいいよ。お前の昼飯だろ」 「そんなの気にしないでくださいよ!ほら、あーん」 イケメンは卵焼きを箸で摘むと、俺の口に押し付ける。 この野郎、これやりたかっただけだろ。 しかし食べ物にはなんの罪もないので、大人しく食べた。 「どうッスか?」 「…美味い」 いやびっくりだわ。 すげぇふわふわだし、だし巻き?なのか味もしっかりしてるし、なんだこれ。 こんな美味いもん初めて食べた。
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