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「人違いなわけないじゃないっスか!」
「手放せ。キモイ」
「放さないッス!放したら絶対に逃げるじゃないッスか!」
「チっ」
馬鹿そうな見た目及び話し方の癖に、変に感がいいな。
少しでも手を離したら、その隙に逃げようと思ってたのに。
「で、なに?俺早く帰りたいんだけど」
「お、俺、国木田さんのこと好きッス!だから付き合ってください!」
「お断りします」
なにいってんだ、こいつは。
脳みそわいてんのか。
罰ゲームかなんか知らねぇけど、そんな仲間内のバカみたいことに俺を巻き込まないで欲しい。
イケメンの手を振り払って、逃げようとする。
が、逆に強く掴まれてイケメンの方へ引き寄せられた。
おわっ!?
近い近い近い!!
バカか、こいつ!!
「何がダメっスか!俺なおすっス!だからそんなこと言わないで付き合ってください~!」
「その俺カッコイイと言わんばかりの顔と、簡単に告白する精神が気に食わねぇ!つーか、近い!」
体を離そうと後ろに下がるが、腰に手を回されて、ぐっと抱きしめられた。
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