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目が覚めた時、ドライヤーの音が聞こえてきた。
ソファで寝ていたのは私の方らしい。
変な姿勢で寝ていたのか、顔が浮腫んでいる気がする。どこか気だるく、起きようとする気力がない。
「あら、起きたの、あなた。」
目の前のそれはブカブカのシャツにリラコのゆったりとした姿で、同い年と思えないほど幼く、愛おしくてたまらない。
「ん。」
寝ぼけたままソファーを2回ほど叩くとまるで呼ばれた猫のように彼女は擦り寄ってきた。
「ん、どしたの?」
何も知らない彼女をそのまま引き寄せて抱きしめた。
「…あんまり、飲みすぎないでください。」
「ん、ごめんね。」
晩夏の朝風に浸っていたい朝だった。
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