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本来なら俺なんかが紫苑に近付く事すら許せなかったろうに。友人付き合いなら認めるけど恋人にはさせたくなかったんだろうな。
けど、紫苑の幸せそうな嬉しい笑顔を見ていたら反対出来なかったってことなんだろうな。
心中複雑なのに…。
俺の事、認めるって。
どんだけ凄いんだよ!ハルさん。
頭上がんないよ。
「…。」
「俺、世界一紫苑を幸せにします!」
「クスッ。しーちゃんと一緒に幸せになるんだよ? 結婚がゴールじゃないんだから。全てはこれからだよ。互いに思いやりがあれば何があってもやっていける。」
「はい!」
「ふふ。長い事部屋に引き止めてごめんね? しーちゃん達も心配してるだろうからリビングに行こうか。」
「私も行くわよ?」
「海斗くんビックリしそうだね。」
「海斗くんって?」
「しーちゃんと隆二くんの親友。」
「しーちゃんは海斗くんとくっつかなかったの?」
「海斗くんは彼女居るからねぇ。それにしーちゃんは揺るがない娘だし? 一途過ぎるんだよね。親友って言う枠にはめたら一生親友なんだよ。隆二くんだけが特別なんだよ。好き過ぎて親友っていう立場を選んじゃったんだよね。あの子。」
「ハルくん、しーちゃんの事理解し過ぎ! しーちゃんの代弁者だね!」
「しーちゃんは俺に似ちゃったから…。ハハ。本気で好きな人には中々手を出せないってこと。サクちゃんとこうなるまで時間掛かったし?」
「選り取り見取りな事してた癖に。」
「だね。今はもうサクラだけしか見えないよ。本気で好きになるってほんと厄介だよね。一番好きな人と一緒になれるのは奇跡なんだよ。僕も紫苑も実感してる。」
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