10.秘密

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昼休憩。 俺は久々に一人で昼飯を食べた。 北風が吹き始めた屋上で飯食ってるのなんて俺だけだった。 高輪が嫌いだって言ったからやめていたタバコに火をつけた。 煙を肺にいっぱい取り込んで吐き出した。 「と…土岐津、ちょっと、いいかな?」 振り向くと高輪がたっていた。 「どうした?田中さんと一緒じゃないの?」 「いや、あの、お昼は、食べてきた。その、田中さんと。」 「…そっか。」 別に、田中さんと食べてようがなんだろうがどうでもよかった。 「土岐津は、男同士で付き合うとかそういうの気持ち悪いよな?」 は? 「、わかってるんだ!だけど、ワガママだってわかってるけどやっぱり、土岐津とは友達でいたいんだ!」 「…たかな」 「避けたり…しないでほしいんだ。」 「高輪、あのさ、別に俺は男同士で付き合うのいいと思うよ。むしろ、肯定派だよ。」 「えっ!」 「むしろ…俺がそうだし。」 高輪が驚いて俺を二度見する
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