11.大丈夫。愛してる。

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休憩からデスクに戻ると高輪はまだデスクに戻ってなかった。 仲直りできて、話が盛り上がったのかな。 少し寂しい気持ちもしつつ、よかったなと思っていた。 「え!ほんと?見たかったなー」 「こわー!掴み合いとかやだなー」 少しうちの部署の階が賑やかだった。 「?、なんかあったの?」 「なんか、さっき屋上で土岐津と高輪が喧嘩してたのを下の階の女子社員が見てたらしくて、高輪が凄い剣幕だったらしいっすよー。珍しいっすよねー。」 「そうなんだ。ありがとう教えてくれて。」 俺は話を聞き終えると静かに席を立ってフロアを離れた。 高輪に何かあったのは間違いない。 心配という、衝動に駆られてじっとしてはいられなかった。 エレベーターで上を押すと下りのエレベーターから土岐津が降りてきた。 土岐津は一瞬こちらを見たがすぐに目を逸らして俺を全くいないもののように無視して行こうとした。 「おい!高輪は?」 土岐津の腕を掴んではやり気味に聞く。 「知らないっす。」 ふてくされて、傲慢な態度にカチンとくる。 「なぁ、お前なんなんだよ。」 「は?それはこっちのセリフだよ。あんたがあいつの恋人だろ。そんなに過保護に心配だったら首輪でも繋いでおけばいいじゃないすか。」 「…そうだな。次はそうするよ。」 「手ぇ、はなしてくれませんか。痛いです」 「なぁ、もしも、あいつを傷つけるような事があったら俺はお前を許さないからな。」 上へ向かうエレベーターが来て、土岐津の腕を解くとエレベーターにのりこんだ。
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