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キラキラ女子トーク?
披露の儀式も終わった翌日、私は完全に気が抜けてしまった。
「春華様、そろそろ起きませんと…」
遠慮がちな李燕に起こされて寝ぼけたまま時計を見て、私は飛び上がった。
三十分の寝過ごしだ。
「うっそ!」
これでは朝食の時間に間に合わない。
別に何時でもいいし、ここで食べたっていい。
けれどこの時間に葵離宮で食べないと、下手すると一日会わない人もいるんだ。
それはやっぱり少し気が引けるというか、申し訳ないというか。
飛び起きて顔を洗い、手早く着替えてしまう。最近着替えも早くなった。
でも、髪まで悠長に結ってもらう時間は惜しい。
私は櫛を通して髪を一括りにし、そのまま李燕が止めるのも聞かずに花離宮を飛び出していった。
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