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「なぁ。茜」
隣に座る妻、茜に声をかけた。
「あれ。今日落ちてくるかな」
視線をちらりと外に向ける。
外からは鳥のさえずりの代わりに、物々しい轟音が聞こえてくる。それも、とても遠くから。
「深夜に落ちてくるでしょう。あの速さから考えると、私達は寝ているから、夢見心地で死ぬことになるのかもしれません」
「洒落にもならないな」
「良いではないですか。こういう時にお洒落くらい言っても」
轟音は、確実に近付いてきていた。
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