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「相変わらず仲いいわねえ、あ。いらっしゃ愛、田中くうん」
振り返るとそこそこ見られる男がジャケットをかけている。
気のせいかなあ?いらっしゃの後の「あい」がラブに聞こえたんだけど。
まいっか。俺には美那さんだけだし!
「お前今何考えた?」
「美那さん略奪絵巻、ああ浩司死す。彼女は任せろ遼くんに!」
グギャアアアア!
「今日は賑やかだな」
おや、お客様。
わざわざカウンターにお座りに?しかも俺側、二個空けた席。こんなやかましくてもオッケーなの?
「てか浩司、首締めるの止めて下さる?俺が死ぬわ」
「っさい、ミナミナ言うな!」
「………俺の前で死ぬ死ぬいうの止めて下さる?」
ちーん。
余りにもクールなお言葉に遼くんのお口もチャックさ。
「悪かったよ」
浩司大人じゃん。きちっとお詫び。俺も!
「すみません」
「もう。ゴメンねぇ、田中くうん。この子達仲良すぎていっつもワンコのじゃれあってて」
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