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タツオの胸には「須佐乃男」への恐怖と圧力が分厚い岩盤のように眠っていた。無時間情報伝達により操作される完全機械化ロボット軍団、その力の全貌はまだ明かされていないが、戦闘力が巨大なほど自分が制御しなければという思いが強くなる。タツオは兄にいった。
「逆島少佐、作戦概要を伝えてくれ」
隣に座るツグオがいった。
「この守備陣形でつぎの45分間耐える。できる限り敵の戦力を削ってくれ。主役はサイコとマルミの狙撃班だ。作戦開始1時間後、敵陣への進攻を開始する」
クニが右腕の義手をうならせた。
「そいつは豪儀だな。7倍の敵に突撃か」
「敵はこちらからの攻撃を予測していないはずだ。敵陣を転戦して、むこうの指揮官を仕留める」
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