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「お宝満載のダンジョンに、いざ出発!」
「はっ? 近くのコンビニへ行くだけだよ」
「えっ?」
僕は母ちゃんから渡されたメモを見せた。
「なるほど……魔王を倒すのに必要なアイテムは三つ。武器と防具、それと不思議な粉だな。確かにこれならば、近くの道具屋で手に入る」
この人は何を言っているのだろう?
「だが、いいのか? ここから歩いて三十分のダンジョンなら、伝説の武器が手に入るかも知れないのだぞ? それに、出費も抑えられる可能性が高い」
「関係ないよ。醤油にこだわりは無いし、出費は父ちゃんの問題だろ?」
「なっ!? ふふっ……仲間に加わった俺の力を早速使うとは、良太は勇者の素質があるぞ。ハーッハッハッハ!」
いきなり高笑いを始めたので、僕は父ちゃんを置き去りにして走り出した。
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