福岡の為に、自分の浪漫に

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 予想としてはW杯イタリア大会でブラジルのエース、そしてセリエAのナポリのエースとして英雄視されていたカレーカを雇いつつもプロリーグ昇格を失敗したサンズ柏と、日本リーグ時代にメキシコ五輪銅メダルメンバーで得点王だった鎌元を擁した古豪ヤンボー発動機がプロ化したピンキー大阪の2チームを軸にに独走態勢で推移すると思われていた。  しかし藤枝も、前年にJFL1部の強豪だが廃部した大和鋼管サッカー部のメンバーを大量に入団させたので戦力は強化されていた。  蓋を開けてみれば近藤の活躍も有り、藤枝の快進撃が起こって大阪と柏との三つ巴となった。  それよりも終盤までは柏が藤枝の後塵を拝し、一時期はまたもやプロリーグ昇格はお預けか?という状況にもなった。  終盤に力つきて3位に落ちたが、十分に旋風を巻き起こした。  しかし問題は、プロ化したとしても藤枝にはプロリーグ開催に耐えうるスタジアムが無い事がシーズン途中から問題視され、チームのプロリーグ昇格が危ぶまれた。  そこで、九州初のプロサッカーチームを誘致する動きが有り、それと利害を同じくした事で、翌シーズンは九州の福岡に移転し、福岡からプロリーグを目指す事になった。  チームは更に補強を進め、更に近藤のレギュラーポジションは厳しくなったが、チームは昨年の勢いと新戦力が上手くかみ合い、見事福岡から九州初のプロサッカーチームとしてトップリーグへ昇格を果たした。 「プロサッカー選手と言っても、国内トップリーグじゃなければ。俺はトップリーグのプロ選手として絶対にゴールを決めてやるぞ!」     
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