福岡の為に、自分の浪漫に

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 近藤はそう心に誓った。 ◆  96年、近藤はいよいよ夢だったプロリーグにデビューした。そしてその年の5月、元伝説の日本代表左サイドの津波からセンタリングを、昨年ユニバーシアード代表で現在日本代表有力候補の上山が中央で受けヘディングで落とすと、そこへ走り込んで来た近藤のボレーシュートがゴールネットを揺らした。  下部リーグでやっていた時には考えられないような豪華メンバーとのパスの応酬から、自分がプロのサッカー選手として大観衆の中ゴールを決める。  アウェイだったが、遠く福岡からも遠征でやってきている熱狂的なサポーターが喜んで居るのをみて、遂に小さい頃からの夢が叶ったんだ…  近藤はそう悦びを噛み締めていた。  了
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