Chapter1

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含めてリオやセツナみたいな強ぇ奴と殺り合ってる方が楽しぃんだよ」 「・・・カゲミナ、熱あんじゃないの?」 「今すぐ殺すか?」  あぁ?と口角を引きつらせた彼にセツナは冗談、と笑った。  B・Sに入ってからカゲミナは変わった。きっと良い方向に。そして自分も変わったのだろう。  それが良い方向なのか悪い方向なのか分からないが、どちらでもいい。  今の自分にはセツナがいるかいないか。それだけだ。 「じゃぁ俺、そろそろ部屋に戻るから」 「てめぇの苛立ちに付き合ってやったお礼は?」 「付き合ってなんて言ってないしぃ?俺は」  立ち上がりながら、しゃがむカゲミナに向かって舌を突き出して口角を吊り上らせれば、相手は少しくらい感謝しろと、当てる気のない拳を突き出した。 「・・・なぁゼン」 「なに?」  カゲミナもふざけるように笑っていたが、ふと視線を廊下の向こうへとずらし、笑みを消す。  廊下の向こう、それは先ほどまでゼンとカゲミナが得物を交えていた場所であり、そしてセツナとアザミがいる部屋へと続く扉がある場所である。 「セツナは今アザミのところか」 「・・・それがどうかした?」  俺が出てくるまであそこにいたんだから知ってるでしょ。  せっかく少し気分が紛れたというのに、また苛立ちが胸の中に溢れてくる。  ゼンは手の中のナイフをクルクルと回せば、それを見たカゲミナが大きな溜息をつき、警戒するように大剣の柄を右手で掴んだ。きっと苛立ちのままにナイフを再び振るうことを危惧したのだろう。この距離だったらカゲミナが大剣を抜く前に自分の方が早く相手の首にナイフを突き刺すことが出来るだろうから。 (俺がまた不機嫌になること知っていて、どうして言うかな)  喰えない男だと、昔から思う。 「あんまり、セツナを苛めてやんなよ」 「はぁ?俺がいつセツナを苛めたのさ。むしろ俺の方が苛められるし」 「あっそうかよ」  顔は廊下に向けたままカゲミナはゼンに視線だけを向け、厭味ったらしく口元に弧を描く。  殺人馬鹿のくせに、どうしてたまに鋭いところをついてくるのだろう。 「・・・俺、カゲミナのそういうところ大嫌いだよ」 「俺はてめぇのそういうところに同情するぜ?」  柄を握ったままケラケラと笑うカゲミナに「最低」と表情を歪めた。  なんだか相手と殺り合う気力も失せてしまい、今度こそ部屋に戻ろうとゼンはナイフを腰の鞘に納めながら歩を
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