旦那くんと嫁ちゃん

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そんなわけで、プライベート時に限った呼び名が決まったのであります。 彼女曰く、『名前を呼び捨てにしているより「新婚が嬉しい感」があってずっと可愛い!』とのこと。 さすが右脳派、感情派の彼女の思考回路です。 一方の彼は左脳派、理論派、ロジカルが基本です。悲しいほどに彼女の女の子な感性は伝わりませんでした。 しかしながら。 「ねぇ旦那くん」 「なに…えーと、嫁ちゃん?」 「この栗ようかん美味しいね」 「……そうだね」 えへへーとなんだか彼女がとても嬉しそうにしているものですから、害があるわけでもなし、一緒に暮らす相手が楽しいなら良かろうという、これまた合理的な納得をしたため、事なきを得ました。 「あ、お茶おかわりいる?」 「もらうー」 今日も今日とて、二人はぽんぽんと会話を交わし、のんびりと過ごしていくのでした。
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