0人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなわけで、プライベート時に限った呼び名が決まったのであります。
彼女曰く、『名前を呼び捨てにしているより「新婚が嬉しい感」があってずっと可愛い!』とのこと。
さすが右脳派、感情派の彼女の思考回路です。
一方の彼は左脳派、理論派、ロジカルが基本です。悲しいほどに彼女の女の子な感性は伝わりませんでした。
しかしながら。
「ねぇ旦那くん」
「なに…えーと、嫁ちゃん?」
「この栗ようかん美味しいね」
「……そうだね」
えへへーとなんだか彼女がとても嬉しそうにしているものですから、害があるわけでもなし、一緒に暮らす相手が楽しいなら良かろうという、これまた合理的な納得をしたため、事なきを得ました。
「あ、お茶おかわりいる?」
「もらうー」
今日も今日とて、二人はぽんぽんと会話を交わし、のんびりと過ごしていくのでした。
最初のコメントを投稿しよう!