瞬く間に

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貴方はとてもせっかちで歩くスピードも早かった。 「おい、ちゃんとついてきているのか?」 「はいはい、私はいますよ」 数歩前を歩く背中が止まって私の存在を確認する。そうやって不安になるのなら手を繋いで引っ張ってくれてもいいのに、人前で触れ合うのは恥ずかしいのだとまた一定の距離ができる。 このまま私が迷子になったら貴方は必死に探してくれるのかしら? どんな顔をしてくれる? そんな事を少し、ほんの少しだけね。思ったりもしていたの。
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