① ヒロイシタカイチ

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 あたりまえのことなんだと思っていた。 そのように洗脳されていた。 ものごころがつく前から、そのようにされていたから、どのうちの子もそうされ、どのうちの親もそうするのだと思い込まされていた。 「マッサージしようね」 週に一度のペースで、あの女は猫なで声を出した。 ぼくはまだ、あの女のことを信頼していた。 だから、何の疑問も抱くことなく全裸になり、素直に身を任せた。。 身体中の隅々(すみずみ)までを、やさしく撫でまわされた。 そうされることは、単純に心地よかった。 「気持ちいいでしょ」 あの女は言った。 「たぁ君のかわいいアソコが、ふくらんできたよ」 カワが剥ける前のガキだ。 右も左も分からないまま、肉体が反応しただけだ。 むくむくと、ふくらみはしても、それまでだ。 それでもあの女は、敏感に反応したぼくを見る度に、目尻を下げて喜んだ。 そして他の部分よりも入念に、その部位を撫でまわし続けた。 「気持ちいいでしょ」 あの女は言った。 「気持ちいいでしょ」 あの女は何度も言った。 「気持ちいいでしょ」 あの女の言う通りだと思っていた。。
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