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最後はいつも、口に含まれた。
「汚くないの?」
一度だけ訊いたことがある。
「大丈夫よ。たぁ君のだもの」
そう言ったあの女の声と笑顔は、とても優しかった。
口の中は、あたたかく濡れていた。
慣れると気持ちが良くなった。
手でされるのとは全然違った。。
舌の上で転がされた。
舌が張り付いてきた。
舌が巻き付いてきた。
あたたかく濡れた舌がうねるたびに、頭の裏側が痺れて、腰から力が抜けた。
最初のうちは、それだけだった。
やがて、そうされることで、‘‘変身’’ に到るようになった。
身体中の芯の部分が脱力し、そのくせ、熱いエネルギーでいっぱいになる。
戦隊ヒーローが変身して強くなるみたいに、ぼくの身体にも ‘‘変化’’ が起きているのだと思った。
_絶頂感。
はじめは何にも出なかった。
ただ、ビクンッ!となって、身体の中が ‘‘変身’’ するだけだ。
外見的には何も変わることはなかった。
目に見える現象もなかった。
でもそれは、生まれて一番の快感だった。
そうなる度に、何かがリセットされる気がした。
なんだか、とてもクセになる感覚だった。
ぼくはそれを、自ら望むようになった。
そうしてもらえることが、楽しみで仕方なくなった。。
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