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――――っ、―――――わよ―――。 遠く、ぼんやり声が聞こえる。 耳を澄ます。 「そろそろ、きつく言い聞かせた方がいいんじゃないの」 「そうなのかしら。でも、ほら、がーっと言っちゃうと、あの子、ダメになっちゃう気がして…」 「……」 「……」 「早く…早く今何が大切なのかに、自分で気づけたら、いいんだけどねぇ……」 「…そうだねぇ…」 カタン。 そっとテーブルに湯飲みを置く。 「学校、早く行ってくれるといいなぁ…」
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