2/3
前へ
/16ページ
次へ
「ふっ」 「あ、今笑っただろお」 「すみません」 笑顔で返す。 「どうしてそんなにパソコン詳しいの」 「あ、お兄ちゃんが、大学でそういうの勉強してて」 「教えてもらってるんだ!?」 「そんな感じです。あとは、自分で勉強したり」 「へぇー。じゃあ、本当に好きでやってるんだな」 「あ、はは…今度は、あの、最近話題のVRについても勉強しようかなって思ってます」 「すごいな!時代の最先端じゃないか!」 「そう、ですかね?」 「もしかしたら木内は、高校生になった時にゃ、東京オリンピックに関わってたりしてな!」 「え、どういうことですか。どうしてオリンピック」 首を傾げる。 「いや!なんとなくだよ!すっごい技術って、オリンピックとかで使われそうじゃないか?…なぁんて、先生がパソコンとかダメなのバレそうだな」 「バレてます」 どこかちぐはぐな先生の会話。それがその時の私には、とても心地よかった。 「先生」 「ん?」 「どうして私のこと、沢山聞くんですか?」 胸に引っかかっていた疑問を口にする。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加