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「なにって、のうのうとニート生活送ってる弟くんに、喝(かつ)を入れてあげただけだけど?」
悪びれもせず、むしろ「感謝しろよ」とばかりにツンツンと足を軽く蹴ってくる。
「はぁ!?いま夏休みじゃん!!少しぐらいぐーたらしてもよくね!?」
(俺今ものすごい正論言った!!)と喜んだのも束の間、姉貴は俺の渾身の反論を鼻で笑って
「宿題が終わってればいいけどねぇ?」
とグサリとくる一言を投げつけた。
カウンターをモロに食らった俺の頭の中に、姉貴に蹴り飛ばされてリングに倒れる自分が浮かぶ。
一発KO。勝ち目なし。俺はため息をつきながら、快適な床からゆっくりと起き上がった。
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