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大きく伸びを一つして、首をコキリと鳴らす。余談だが…俺が首を鳴らすことに特に意味はない。
まぁ、そういう癖があるということだ。カッコ付けなどではない。断じて。
そうやって何度もコキコキやっている俺を見て、姉貴は余計な、本当に余計な一言を漏らす。
「あんたのその首鳴らす癖って…もしかしてカッコイイと思ってやってる?」
グキッ。
「ぐふっ」
おい姉貴、何を言うか。驚いて変な方向に首を曲げてしまったじゃないか。
ていうか痛い。いたたたたたたたた
「あ…姉貴…しっぷ…湿布とって…」
「図星刺されて動揺して首痛めるとか…我が弟ながらアホだねぇ~」
湿布を俺の首に貼りながら姉貴がため息をつく。誰のせいだ誰の…って違う。図星なんか刺されて
いない。動揺なんかしてない。これはアレだ。その…あの…えーっと……。…。
「さぁーて!!宿題頑張ろっかな~!!」
断じて、断じて認めたわけではない。俺はただ、やるべきことをやることに集中しただけだ。うん。
姉貴はそんな俺を可哀想な目で見ると、もう一度、今度はさっきよりも深いため息を吐き出した。
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