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第1章 向き合え、遥真!
8月10日。立秋を迎えたにも関わらず、未だにむせ返るような暑さが続いている。
夏休み中だから、当然学校には誰もいない。
男子が廊下をバタバタと走る音も、女子の甲高い笑い声や話し声もない。
外のうるさい蝉の声だけが、校舎に休む間もなく響き続けている。
これはどこの学校でも毎年同じだ。誰だって、夏は休みたいのだ。
…しかし、浦坂中学校には、なぜか蝉の声以外の音が響き始めていた。
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