東の浮遊城

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治療を受けている間に寝てしまい、那智に起きろと言われて起きると、背中には侑弥が。 「那智さんがおんぶ紐……」 それだけで目が冴え、早く着替えろと言っている那智を携帯で撮り、朝から怒られながら顔を洗いに行く。 着替えてリビングに行くと、みんな集まっていて、「雪翔、終業式前なんですが、浮遊城に行きます」と言われる。 栞があまり良くないので向こうで療養させるということになり、持っていく荷物には航平がなにかの粉をかけている。 「それ何?」 「荷物にさ、九堂って奴がいたら行けないから、この粉であぶり出ししてるんだよ」 「匂いとかしないのに?」 「悪霊とか、映画であるだろ?なにかに変身したり取り憑かれたりって。そう言うのを引きはがす効果とかあるから、もし居たら姿丸出しになるんだけど、大丈夫そう」 そのあと車椅子にも掛けてもらい、みんなで狐の国に行く。
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