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「何にせよ、胡蝶も来ておるし、翡翠も頑張ってくれておる。時たまイチゴがどうのと言うておるがの」
「大丈夫なんだよね?」
「勿論じゃ。さてと、そろそろ冬弥も支度が終えた頃じゃろう。付いてきなさい」
祖父に連れていかれたのは大きな扉の前。
那智も航平もおり、何の変哲もない木の扉のようなところを、冬弥が術で開けると、中には赤い橋が真ん中にかかっていた。
「ここは本来は見せちゃいけないんですけど、父上は存在を知ってますし、那智も”多分”天狐になるでしょうし、雪翔と航平には見ておいてもらっていいと思ったので。この橋の左側が、この国の地図。反対側は小さな池みたいですが水盆です。ここから人間の世界も狐の世界も見れますから、あの男を探すのにいいと思いましてねぇ」
「相手にはバレないの?」
「雪翔の術、何でしたっけ。遠見法みたいなのは、バレます。無にならないと相手に気づかれますから。これは大丈夫ですが、感情は消してください。昴さんの所で雪翔には気配がバレそうでしたから」
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