1604人が本棚に入れています
本棚に追加
/278ページ
話していたら冬弥が「やはりここでしたか」と隣に腰を下ろしてくる。
「雪翔が怒るのも無理はありません。最初は私も反対したんですから。前にもあったでしょう?勝手に決めないでくれと。ですが、父上なりに雪翔が心配なんですよ」
「わかってる。でもずっとここにいるのは嫌だ」
「ですがまたあちらで何かあったらと思うと、私も昴さんもこれ以上反対できません」
見てて。と冬弥に言って車椅子に仕込んだ五芒星を発動させる。
「冬弥さん、なんでもいいから攻撃してみて。石投げるだけでもいいから」
「む、息子にそんなこと出来ません!」
「大丈夫だから!お願い」
そばにあった石を車椅子目がけて投げてもらうと、コンという音とともに落ち、小さな光の玉を足元に投げられたがそれも通過せず、少し考えたのだろうが、いくつもの光の玉を飛ばしたあと、重次を投げてきたが、それでも微動だにしない。
五芒星をとき、「これでも……僕が非力で守られるだけの子供だっていうならここに居てもいい。でも、少しでも認めてくれるなら、冬休みが終わったら帰らせてほしい。なんでも相談しようって、話をしようって言ったのは嘘だったの?」
「雪翔、いつの間に……」
「手加減してくれることはわかってたんだ。僕も長くあの状態でいられないし逃げられないから、白や黒の力を借りないといけないし。護法童子や金達、僕が認めた人はこの中に入れるし干渉できるみたい。まだそこまでしか分かってないけど」
最初のコメントを投稿しよう!