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「坊ちゃん……」 「ごめんね。あの、お爺ちゃんは?」 「坊ちゃんのあっかんべーで腰を抜かしておられました」 「え?なんで?」 「孫に嫌われたと……」 「何でそうなるのかなぁ?僕、すっごく悩んだのに!」 「お館様からしたらあのような事は初めてだったのではないかと思うのですが」 「そ、そうなんだ」 詳しい話は重次がしてくれることとなり、お茶しかなかったので、それで薬を飲んでウトウトとしていると、閉めたはずの扉がガタガタと揺れ、雪翔ー!雪翔ー!と呼ぶ声が聞こえる。 「怖っ!お爺ちゃんかな?」 「声からしてそうかと」 こんなことには使いたくなかったがと、五芒星を発動させて扉を開けると、案の定祖父が飛びついてきたものの、五芒星に弾かれてすっ転んでしまう。 「いてて。何じゃそれは……冬弥の言うておったものか?」 「お爺ちゃん絶対飛びかかってくるんだもん。僕の安全策の一つ!と言いたいところだけど、少しは僕を信じてよ」 「よう分かった。じゃが、警護はつける。これだけは譲れん」
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