第一章

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「お願いだから、俺だけを見て」 「――っ!」 (泰志も、僕と同じなんだ)  好きな人がいるのに、その人は全く別のものや人ばかり見ている。そんなもどかしさを、泰志も感じているに違いない。 (でも、僕はどうしたら……)  恋愛経験に乏しい千世には解決策を思い付くことができない。それでは千世と泰志、そして廉佳はずっとこのままでいるしかないのだろうか。そんなのは嫌だ。 「そうだ。良い事思い付いた」  千世が考えている間に泰志が何か閃いたらしい。
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