第一章
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泰志の気持ちには応えられない。そう言わなければならないのに、唇が震えて上手く喋れなかった。喉元まで出かかった言葉を何度も飲み込んでいるうちに、下の階から祖母の声がする。 「ちーちゃん、泰ちゃん。晩ご飯できたわよー」 「ほら、ばあちゃんが呼んでる」 そう言い残して泰志は部屋を出て行ってしまった。
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