第一章

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「ほらセンパイ、こっちに集中して」 「ぅえ? あ、う、うそっ!」  気が逸れた隙に下着に手をかけられる。次に起こることを予想して泰志の手を掴もうとしたが、彼の方が素早かった。 「わぁああぁああああ!!」  あまりの出来事に絶叫しながら、千世は身を丸めて全身で防御の姿勢をとった。 (廉佳さんが見てるのに……。いや、モデルなんだから見られて当然か。でも恥ずかしくて今すぐ消えたいよ……) 「隠さないでセンパイ。これからもっとすごいことするんだから、見せてくれても良いんじゃない?」 (泰志も泰志で、そういう事どこで覚えてくるの?)  弟の色事が気になる千世だったが、廉佳は依然として容赦がない。
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