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「千世、手を退けてくれないか? できる事もできないだろ」
「っ、うぅ……」
(僕だけ脱がされるなんて恥ずかしいけど、これは廉佳さんのためだし……。あぁもう、やるって決めたからにはやってやる!)
覚悟を決めるというより自棄になった千世は、横を向いていた身体を完全に仰向けにし、抵抗するのを諦めた。
それでも羞恥は拭いきれず、赤面した顔を隠すように俯く。
「お、その表情いいな。なかなか絵になってるぞ」
「……僕、どんな顔してるの……?」
「うん? 真っ赤になって、諦めと悔しさが混ざった感じで、恥ずかしくて仕方ない――って顔」
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