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弱々しく頭を振るが、泰志の愛撫はどんどん熱がこもっていく。
首を横に向けたはずみに廉佳と視線がかち合ってしまった。彼はスケッチブックではなく、こちらをじっと見つめていて。
(見ないで……僕の、こんなところ……っ)
好きな人が隣に居るということを今更のように意識して、途端に神経が過敏になった。
「も、だめ――ぁん、あぁああああ!」
身体をびくびくと震わせながら精を放つ自分を弟と好きな人が見ているなんて、とんだ辱めだ。耐えきれなくなった千世の目尻から一筋の涙が流れてしまう。弟の前で泣いたのなんて、子供の時以来だ。
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