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千世が本気で嫌だと言えば廉佳はすぐに止めてくれるはずだ。長い付き合いだから、彼の質が悪くないことも知っている。だが断ったことで嫌われたらどうしよう。
それを考えれば、多少の恐怖は我慢できる。
「ゃ……、やめ…ない」
この選択が正しかったのか、間違っていたのか。この段階ではまだ何も分からなかった。
「――選んだのはお前だからな」
「廉佳さん? 今、なにか言った?」
「いや何も。泰志、続けてくれ」
「おっけー。センパイのこと、もっととろっとろにしてあげるね」
「ん、ぁ…ふぁ……」
止まっていた指が動き出し、再び千世を翻弄する。すっかりツボを抑えてしまった泰志は、脆いところばかり弄ってきた。
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