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「あ…、っあ……ん」
零れる吐息は自分のものであることを疑うくらい色っぽい。後孔が泰志の指を受け容れ始めていて、透明な体液が自身を伝っていく。
横からは相変わらずシャーペンがさらさらと紙の上を走る音が聞こえていた。
(BLって、こんなことまでするの……?)
熱心にスケッチをしている廉佳を見る限り、BLには彼をそこまで魅了してしまうほどの『何か』があるのだろう。それが何なのかは全く見当も付かないが。
「センパイ、すっごく可愛いよ」
今日は泰志の様子もどこか変だ。『可愛い』なんてさっきまで言ったことなかったのに。
まさか泰志までBLにハマってしまったのだろうか。欲情を湛えた瞳の弟は、まるで別人のようだった。
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