第一章

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「泰志、指もう一本入りそうか?」 「うん、大丈夫」 「は、ぅっ……やぁ、ぁあアあっ」 (そこだけで会話してないで、僕の了承も取ってよ……) 「ね、ぇ――んっ、や…んぁ」  甘ったるい声に邪魔されて文句の一つも言ってやれない。誰の身体を好き勝手していると思っているのやら。 「指が三本入ればもういけるぞ」 「……廉にぃ、詳しすぎない?」 「俺達からすれば常識だから」 「ふーん、何か凄いね~」  泰志はそんな会話をしながら感心しているが、千世はそれどころではない。自分の意思に反して小っ恥ずかしく喘いでしまうし、それがさらに羞恥を煽っての繰り返し。いっそのこと理性が飛んでくれればマシなのに。
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