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「気持ち良いだろ? 抜いてやろうか」
鏡越しに全てを見ていた廉佳が、耳元で甘い誘惑を囁く。
だがそんなことまでさせる訳にはいかない、と頭を小さく横に振った。
「遠慮しなくて良いんだぞ。千世が気持ち良くなってくれてんの、嬉しいし」
それはBLのモデルとして、という意味だろうか。可愛いと言うのは、自分が絵になるから?
想いを馳せる人に触られてどうしようもなく感じているのに、廉佳の気持ちは千世に向いていない。一方通行の歯がゆい気持ちは、出口を求めてだんだん喉の方へと登ってくる。
「ほら、お前は何もしなくていいから」
ズボンのホックを外され、その下に廉佳の手が潜り込んでくる。彼の温度を下着越しに感じて、千世の体温も一気に上昇した。
その手をどけようとしても身体が思うように動かず、焦っているうちに下着をずり下ろされてしまう。
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