【16】 真実の望み

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【16】 真実の望み

「銀砂」  自分の名を呼んだその声に肩が震えた。…面白い。この僕が恐れているというのか。  破壊と廃滅(はいめつ)だけをもたらす光の雨が降る。深い絶望の闇が全てを呑み込む。  放たれた光の竜と闇の竜が、互いを喰らいながら炎上して消えていく――――――互いの核心だけを目指し飛び交う光と闇。容赦など存在しない。確実に冷静に、相手を消滅させることにのみ力を向けた。  なのに彼は僕を呼び、そして僕もまた、それに応えた。  一体この戦いは、何故の――――否。何の為の、ものなのだろうか。
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