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ライバルなのに仲良しってわからない。
お母さんが負けたのだけはわかる。
なんでそんな人に私を頼むのか、お母さんのこともよくわからなくなる。
聖也くんに手をひかれて歩いて、お義母さんがいる応接間から離れると聖也くんは大きく息をついて私の手を離す。
「手、握ってごめんね。親の前では仲良くなってることにしたいかなって思って」
聖也くんはごまかすように笑いながら私を見てくれて、私は頷く。
「大丈夫です。ちょっとびっくりしたけど」
「敬語いらないよ?僕のほうが二つ年上になるけど、気にしないで。……こんなのでも僕、跡取りだから。男が好きってどうしても認めてもらえないんだ。いちごちゃん…じゃない、マイちゃん、他の男とセックスするとき、子供できるようにしてくれない?僕の子供ってことにするから」
「そっ、そんなのしたことないですっ」
「あ、そうなんだ?気持ちいいよ、セックス」
聖也くんは私をからかうような笑顔でまた言って、私は真っ赤になる。
「いちごちゃん、真っ赤になってかわいい」
またからかわれて、私は地面の下に潜りたくなる。
聖也くんがそんな顔で平気そうに言ってくれるからよけいに恥ずかしくなる。
私もいつかはする…かもしれないけど。
今はそんな相手もいない。
なんて思いながら、隣を歩く聖也くんを見る。
結婚していたらそんな相手できる気がしないのだけど、いつかはできるんだろうか?
聖也くんがしてくれたら…って、私、なに考えてるのっ。
でも聖也くんのその顔はかっこよくて、ちょっと色っぽくも見えて。
私をドキドキさせる。
「あ、次はカズくん紹介するね。僕の彼氏。かっこいいけど惚れちゃダメだよ?僕の彼氏なんだから」
聖也くんは私をちらっと見て言う。
「聖也くんが彼氏じゃないんですか?」
「敬語いらないのに。んー、だって僕、されるの好きだもん。擦られながら突かれて、あんあん喘いじゃう」
聖也くんがそんなこと言ってくれるから、私はまた真っ赤になってしまった。
聖也くんはそんな私を見て笑う。
「いちごちゃん、ウブだね。ね?これからも恋バナしていい?カズくんとのこと、今まで誰にも言えなかったんだ。学校では僕、ゲイだってカミングアウトしてないから。普通に男友達もいるよ。でもそんなのにカズくんのこと話せないし」
「えっちなことじゃないなら…」
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