恋ゆる

その２

「夢から覚めたように、ただ熱が冷めるだけかもしれません。初めての試みなので、どうなるのか、わたしにもわからないんです」
　少女はまた、学諭の背中へ顔を埋めて、熱い吐息を吐きつけた。
「後腐れのない恋なら、冒険してみたい気もするけどな！　あ、今のは内緒だぞ。こんなことを思ったのは、まじで初めてなんだからな！」
　学諭の気さくな本音がおかしくて、少女は思わず吹き出した。