その3

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 しかし学諭もこのまま悪女にもてあそばれるつもりはなかった。  学諭が熊のように両手を掲げ、手の平をにぎにぎしてやるだけで、 「やばっ、あたし店番してるんだった!」  実留々は1メートル飛びのいた。  手を突き出せば間一髪で逃げるもの――それが女子に対する学諭の固定観念だった。  ところがだ。
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