72人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんな所から出てきて何してるんですか?」
顔をあげれば見えてきた茜の冷めきった瞳。
「あか……夕凪」
「ふーん。やっぱそういう関係なんだ。すごあね、茜」
さっきまでは何も発してなかった塚田も頷いてる。
なにがすごいというのか。
「元太くん……」
希映が塚田の隣に移動する。
「どうしました?流山さん」
「あの、竜とはなんでもなくて……」
「いや、俺には関係ないですよ?」
あっかからんとしてる塚田。
でも、塚田は本来こんなやつではない。
「関係なくないだろ。塚田」
俺は塚田の肩をポンッと叩く。
「須坂さん?」
「ちゃんと話したほうがいいぞ」
塚田を希映に向き合わせる。
「そんで夕凪は俺とちょっと行こうか」
茜の腕を掴んで歩き出す。
「え!?ちょ……」
茜は俺の腕を振りほどこうと必死だ。
この際どっちでもいい。
例え別れようとしてるとしてもいい。
話をしないことには何も出来ない。
最初のコメントを投稿しよう!