離したくない

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「なぁ、俺と別れようとしてる?」 「は?」 俺の突然の質問にキョトンとしたら顔で聞き返してくる。 「してないの?」 「話がみえない……」 怪訝な顔になる茜。 「だって、白のネイル」 「え?ネイル?」 自分の爪を凝視する。 「紫のポーチ……」 「え?」 手に持っている紫のポーチを今度は凝視する。 「緑のインク」 「ん?」 今度はそのものがないのでただ首を傾げるだけ。 「違うのか……?」 「さっきから何の話?」 不思議そうな顔になる。 「ちょっと待って……」 スマホでセプテンバー・バレンタインのページを開いて茜に画面を見せる。 「セプテンバー・バレンタイン?」 「うん」 「白のマニュキュアに紫のものを身につけて、緑のペンで別れの言葉……?」 1通り読み終わったあと、うーんと考え込む。 「……茜?」
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