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「ゴメス!」
後ろの方であのネーさんの声が聞こえる。振り返ると足を組んで椅子に座ったままだ。
どこからか褐色の肌をした四十代位の黒いスーツを着た男がやって来て、ネーさんの隣に立つ。
「お呼びでしょうか、プロフェソーラ」
プロフェソーラって教授だったっけ、あのネーさん先生だったんだ。
「おい、そこの腐れチンピラ! どうするって!?」
ちょ、この状況で何威圧してるんだよ!
でもチンピラってバッチリはまるよそれ。
「ぁんだババア! 吠えんなよ!」
あ、こめかみに血管が。本当にああなるんだ、初めて見たよ。
「そいつはあたしに喧嘩売ってんだよな? 三下が身の程も知らずに突っ掛かるのかい」
うぉ、貫禄が違う、何なんだよあの先生。
それより私はもういいの? まあ良くはないだろうけどさ。フラウさん、どうしてそんな落ち着いてるのかなー?
「俺はエックハルトだぞ、解ってて言ってるんだろうな!」
「知るか、このチンカス野郎が! やれるもんならやってみな!」
すげー! 先生凄すぎるって!
一部放送を規制しなけりゃならない言葉が似合いすぎ。
でも多勢に無勢は変わらない。魔法使いが三分の一も居たら勝ち目はなさそうだ。
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