5人が本棚に入れています
本棚に追加
気持ち悪い。
知り得ないことを知っている自分が。
この場の空気が示すことが。
そして、何より死ぬことが許されないことが。
わかってしまった。
記憶の片隅にやけに明るい女の声がこびりついて離れない。
"太陽の雫"の種子の役割と“太陽”が望んでいること。
ぐるぐる、ぐるぐる回っている。
ウロボロスのように終わりのみえない思考が永遠に続く。
何度も何度も繰り返し、結局行き着くのは〈生〉の一文字。
俺は、また死に損なう。
しかし、それを認めたくなくて否定したくて何度も何度も繰り返し考える。
俺を置いてきぼりにし、謁見は進む。
俺の最も望まない方向へと。
最初のコメントを投稿しよう!