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第3章 生活
暫く歩けば、黄金の城は白へと姿を変えた。
前を歩き、先導する"太陽"の話では王族にはそれぞれ花の名前を冠する離宮を与えられるらしい。そして、俺が向かっている離宮の名は"白薔薇の離宮"
前を歩く"太陽"が王より与えられし彼女の離宮だ。
太陽宮を中心と考えるならばこの離宮は遠い。
現在も歩いているが、まだ着く気配はない。いい加減、脚が動かなくなりそうだが、俺の立場では言えるはずがない。
死ぬまで歩けといわれたなら歩くのだ。
走れといわれたなら走るのだ。
死ねといわれたなら死ぬのだ。
是以外は許されなかったし、それはこれからもそうだろう。
何度も何度も何度も嘆いた。
何度も何度も何度も諦めた。
何度も何度も何度も絶望した。
そして、今までも、今も、これからも全てに嘆いて、諦めて、絶望するだろう。
青年の心は病んでいて、壊れている。
死にたいと願いつつ、痛みを恐れている。孤独を嫌いながら、人を遠ざけている。拒絶を受け入れながら、優しさを求めている。
壊れた青年の新たな主人のもとでの新しい生活が始まる。
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